次世代マイクロ・ナノ金型開発センター仙波卓弥教授天本祥文准教授
本学工学部知能機械工学科仙波卓弥教授と天本祥文准教授の論文が公益財団法人工作機械技術振興財団の「工作機械技術械学会賞・論文賞」を受賞しました。
「工作機械技術振興賞・論文賞」は工作機械の開発、生産、利用に関する技術の研究であって、新規性、独創性、産業への応用性などを勘案し、将来の工作機械技術の発展進歩に寄与する優秀な論文を表彰するものです。今回受賞対象となった論文のタイトルは「ナノ多結晶ダイヤモンド製研削工具を使った超硬合金製マイクロディンプルアレイ金型の超精密研削加工」で、マイクロレンズアレイの大量生産に必須である金型加工技術の、新しい高精度加工技術を提案したものです。
仙波教授が37年間、究極の「減らない工具」を求め、理想的な切削加工を具現化するために紆余曲折を経て研究を重ね、得られた結果により、今回の加工技術にたどり着きました。これは微細加工技術の向上に貢献する極めて実用的な研究であると共に、ナノ多結晶ダイヤモンド製研削工具を用いた超精密加工の加工現象を明らかにした点において、学術的な貢献も高いと評価されました。
「工作機械技術振興賞・論文賞」は工作機械の開発、生産、利用に関する技術の研究であって、新規性、独創性、産業への応用性などを勘案し、将来の工作機械技術の発展進歩に寄与する優秀な論文を表彰するものです。今回受賞対象となった論文のタイトルは「ナノ多結晶ダイヤモンド製研削工具を使った超硬合金製マイクロディンプルアレイ金型の超精密研削加工」で、マイクロレンズアレイの大量生産に必須である金型加工技術の、新しい高精度加工技術を提案したものです。
仙波教授が37年間、究極の「減らない工具」を求め、理想的な切削加工を具現化するために紆余曲折を経て研究を重ね、得られた結果により、今回の加工技術にたどり着きました。これは微細加工技術の向上に貢献する極めて実用的な研究であると共に、ナノ多結晶ダイヤモンド製研削工具を用いた超精密加工の加工現象を明らかにした点において、学術的な貢献も高いと評価されました。
ガラス製マイクロレンズアレイを量産するための金型には、ディンプルの表面粗さが10nmRz以下であることの他に、ディンプルの形状精度が高いことやディンプルの直径が変化していないことが求められる。本論文では上記の要件を満たす、切れ味の良いナノ多結晶ダイヤモンド製の研削工具を開発することを試みた。半径が0.1nmの半球状の砥石作用面に幅と深さが約7µmの左らせん溝を成形すると、らせん溝を成形していない研削工具に比べ研削工具の切れ味を1.5倍増すことができた。また、直径が30µmのディンプルを4214個加工した結果、ディンプルの扁平度を0.01以下、表面粗さを8nmRz以下に成形できることが明らかになった。直径が全く変化しないディンプルを加工することはできなかったが、ディンプルを3000個以上加工し研削工具の切れ味が定常に達した領域での直径の変化は、溝を成形していない研削工具の場合0.03µm、左らせん溝を成形した工具の場合0.07µmであった。
「次世代マイクロ・ナノ金型開発センター」
地方自治体や地域企業と連携し、研究成果が地域企業の活性化に資する実用性の高い研究を行うことを目的に2004年に設置され、マイクロ切削加工技術、マイクロ研削加工技術、マイクロ放電加工技術などの開発研究が行われています。