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[電子情報工学科]【特許】全ての焦点距離にピントが合う被写体深度が深い全視野画像から3D画像を生成するシステム

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【特許番号】第7262800号  【登録日】2023年4月14日
【発明の名称】三次元画像生成システム、三次元画像生成方法、
       三次元画像生成プログラムおよび記録媒体
【発明者】盧 存偉、辻野 和宏

従来技術の課題・問題点

微小な計測対象物を観察するために光学顕微鏡がよく使われている。光学顕微鏡の視野は、倍率が高いほど狭くなり、広い奥行き範囲の観測を実現するために、レンズの焦点を頻繁に調節する必要がある。
レンズの焦点距離を調節することにより、異なる焦点距離の写真を複数枚撮影し、レンズ焦点法という三次元画像計測の原理に基づいて計測対象物表面の三次元写真を生成することができる。しかし、高精度にレンズの焦点距離を調節する必要があるので、コストが高い。また、レンズの電動調節機能がついている顕微鏡は体積が大きくなるため、持ち運んで計測することは困難である。

本発明の効果・特長

本発明においては、撮影領域のすべての焦点距離にピントが合う被写界深度が深い全視野画像を得て三次元画像を生成することが可能な三次元画像生成システム、三次元画像生成方法、三次元画像生成プログラムおよび記録媒体を提供することができる。

本発明の概要

本発明の三次元画像生成システムは、イメージセンサおよび電気的信号により焦点距離を変化させることが可能な可変焦点レンズを有するカメラ装置を用いて計測対象物に対して複数の異なる焦点距離にピントを合わせ、各焦点距離において一枚もしくは複数枚の被写界深度が浅い写真を撮影する撮影手段と、撮影手段により各焦点距離で撮影された一枚もしくは複数枚の写真から各焦点距離の計測用画像を生成する計測用画像生成手段と、計測用画像生成手段により生成された各焦点距離の計測用画像に基づき撮影された領域のすべての焦点距離にピントが合う被写界深度が深い全視野画像を生成する全視野画像生成手段と、全視野画像生成手段により生成された全視野画像の各画素に対応する計測対象物の表面の三次元世界座標を算出して三次元画像を生成する三次元画像生成手段とを含むものである。

カメラ装置は、イメージセンサおよび可変焦点レンズを有する。イメージセンサは、照明装置により照明した計測対象物を、可変焦点レンズを介して撮影するものである。可変焦点レンズは、電気信号により焦点距離を変化させることが可能な電動レンズや液体レンズなどのレンズである。本実施形態においては、カメラ装置は顕微鏡である。
照明装置は、計測対象物の表面の凹凸の全ての面に照明するため、下面に複数の発光部がリング状に配設されたものである。各発光部には、LED等の素子が用いられている。各発光部は、それぞれ独立に点灯、消灯および明るさ調節が可能となっている。
計算機は、本発明の実施の形態における画像計測プログラムを実行することにより、照明パターン生成手段、撮影手段、計測用画像生成手段、全視野画像生成手段、全視野画像補正手段、三次元画像生成手段、三次元画像補正手段、キャリブレーション手段、計測結果出力手段、計測用画像位置調節手段および記憶手段として機能するコンピュータである。画像計測プログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体により計算機に読み取られ、実行される。
これらの手段により、三次元画像生成手段により生成された三次元画像の不連続や欠損などの不自然な部分を滑らかにすることができ、自然な三次元画像が得られる。

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福岡工業大学 広報課
TEL:092-606-0607(直通)
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