次世代マイクロ・ナノ金型開発センター仙波卓弥教授天本祥文准教授
本学工学部知能機械工学科仙波卓弥教授と天本祥文准教授の論文が一般社団法人日本機械学会の2022年度日本機械学会賞(論文)を受賞しました。
「日本機械学会賞」は日本の機械工学・工業の発展を奨励することを目的として設けられ、優秀な論文や技術などが表彰されています。今回受賞対象となった論文のタイトルは「酸素プラズマを使ったナノ多結晶ダイヤモンド製ノーズRバイトに対するドライエッチング(成形し得る刃先の丸み半径)」で、加工に使用する刃先をどこまで鋭利に成形し得るかに挑戦し、37年間研究を重ね得た成果が評価されたものです。
4月20日(木)東京都の明治記念会館において表彰式が行われました。またこの論文は日本機械学会論文集第88巻907号(2022年3月)に掲載されています。
https://www.jstage.jst.go.jp/article/transjsme/advpub/0/advpub_21-00354/_article/-char/ja/
「日本機械学会賞」は日本の機械工学・工業の発展を奨励することを目的として設けられ、優秀な論文や技術などが表彰されています。今回受賞対象となった論文のタイトルは「酸素プラズマを使ったナノ多結晶ダイヤモンド製ノーズRバイトに対するドライエッチング(成形し得る刃先の丸み半径)」で、加工に使用する刃先をどこまで鋭利に成形し得るかに挑戦し、37年間研究を重ね得た成果が評価されたものです。
4月20日(木)東京都の明治記念会館において表彰式が行われました。またこの論文は日本機械学会論文集第88巻907号(2022年3月)に掲載されています。
https://www.jstage.jst.go.jp/article/transjsme/advpub/0/advpub_21-00354/_article/-char/ja/
1990年代の半ば以降も超精密切削加工技術を確立するための研究は継続して行われており、工作機械の位置決めや送り運動に対する制御分解能は現時点で1nm以下に達しています。しかし、切削加工面の粗さを10nm Rz以下に成形することや、切りくずの切取り厚さを工作機械の制御分解能と同じ1nm以下にすることに成功した例は見られません。これらの問題点は、単結晶ダイヤモンド製の切削工具の刃先の丸み半径が1nm以下に成形されていなかったことが主な原因だと考えられます。
本論文では、原子間力顕微鏡を用いた刃先丸み半径の測定法とレーザ加工、電解加工、ならびに熱化学反応を利用した乾式ラッピングを行って成形したナノ多結晶ダイヤモンド製ノーズRバイトに対し、酸素プラズマを用いたドライエッチングを行うことで、刃先の丸み半径が0.1nm以下に集束することや、刃先丸み半径のばらつきが0.5nm前後であることを明らかにしました。
「次世代マイクロ・ナノ金型開発センター」
地方自治体や地域企業と連携し、研究成果が地域企業の活性化に資する実用性の高い研究を行うことを目的に2004年に設置され、マイクロ切削加工技術、マイクロ研削加工技術、マイクロ放電加工技術などの開発研究が行われています。