2020年前期授業開始にあたって
新入生、在学生の皆さん、毎日どのように過ごしていますか。新型コロナウイルス感染症について緊急事態宣言の施行が延長され、大学構内への入構も引き続き禁止されることになり、皆さんに様々な不自由をかけていること、大変心苦しく思っております。
そのような中ではありますが、昨日7日より2020年度前期授業がスタートしました。すでにご案内の通り、しばらくの間は遠隔授業(オンライン授業)にて受講していただくことになっております。新入生はもとより、在学生の皆さんにとっても初めての遠隔授業に臨んで、期待と不安が交差しているところかと思います。お手持ちのPCなど端末に、映像や音声はきちんと届いているでしょうか?担当部署から皆さんの視聴にあたって大きな支障は起きていないと聞き、安堵しているところであります。
ひと月ほど前、遠隔授業の実施が決定して以来、先生方には対面授業と変わらぬ内容、またオンラインの特性を活かした効果を有するコンテンツを作成するため大きな労力と時間をかけていただいております。とはいえ対面ではないため、皆さんの授業についての理解度や取組姿勢はその場では把握できません。そこでmyFITの掲示板機能など所定の仕組みを利用して質疑応答や意見交換等を行いできる限り先生との「双方向性」を確保してもらいたく思います。
大学での学びに、主体性や自律性をもった取組みが求められるのは新入生に限らず、在学生にとっても同じことです。特に遠隔授業では学習のペースを自分自身で設定することがさらに重要になります。予習や復習を含めた日々の学習スケジュールを設けること、個々の授業についてはただ流し見をするのではなく、不明な点については反復視聴して理解を深めること、1日の授業や全体を振り返り、課題を見つけてその解決に臨むこと、これらのことを繰り返し行ってください。意識をもって学びの習慣化に努めることがさらなる知識を増やし、自身を成長させることにつながります。
とはいいながら、在宅で学習を継続することは大きな不安やストレスに苛まれがちです。そんなときには教務課や学生課、学生相談室といった支援部署に遠慮なく相談をしてください。また学習支援についても近日中に対応機能を準備する予定にしています。困ったときには一人で悩まず誰かに相談することで心穏やかな時間を過ごしてください。あわせて在学生の皆さんは友人とSNS等を通じてコミュニケーションをとり「共に学ぶ仲間」の存在を定期的に確認してください。新入生の皆さんは当面高校時代の友達と関係を続けることになりますが、こちらも遠くないうちに先輩や同級生とオンライン上で交流を図ってもらえる機会を設定したく考えております。もう少しお時間をください。
本学が所在する福岡県は特定警戒都道府県に指定されており、様々な施設への休業要請が続いております。しかし周辺自治体では学校再開等が始まり、少しずつ光が見えつつあります。本学では緊急事態宣言が解除された後に、安全確認を経て皆さんの入構を許可し、対面授業に移ることになります。その日がいつ来てもいいよう、先生方が毎日のように協議を重ねておられます。遠隔授業と対面授業がどのような構成になったとしても皆さんの学びの質を最大限に高めるための環境づくりを続けていきます。皆さんは、これらのことについてご理解とご協力をいただきながら、自身の感染防止の行動を励行し、学びを継続してください。それでは皆さんが登校できるようになったとき、元気な姿に会えることを心待ちにしています。
2020年5月8日福岡工業大学・同短期大学部学長下村輝夫