古賀市農林振興課× (有)安武園芸× 福工大北﨑研究室
古賀市特産スイーツコーン、シクラメンの種子にプラズマを照射
実証実験報告Part4
電気工学科の北﨑研究室では、古賀市農林振興課の仲介により、有限会社安武園芸様の協力のもと農作物の種子にプラズマを照射し、育成に与える影響について実証実験を行っています。1月29日、今年度の活動を締めくくる成果報告会を本学で実施。プラズマ照射の有無によるスイーツコーン、シクラメンの成長の違いと、24時間生育環境を観測できる定点観測装置による計測結果について、北﨑助教と研究室の大学院生が報告を行いました。種子にプラズマを照射したスイーツコーンは、未照射のものと比較して実が重く糖度が高くなるという結果が得られましたが、一方で発芽率が劣るという課題が残りました。この原因について研究室では、種子に塗布された農薬の効果が酸素プラズマの影響で半減することを実験で確認。次年度に向けた解決策を提案しました。
シクラメンでは、照射し育った株が未照射株と比較して1週間ほど開花が早まるという成果が出ましたが、期待していた突然変異による花色の変化は見られず、次年度の課題として持ち越されました。また、定点観測装置は、北﨑研究室が独自に開発したもので、電源が存在しない畑でソーラーパネル発電による定期的な写真撮影、気温、湿度、気圧、照度の測定に成功。次年度はデータの自動送信やより精度の高い防水対策などを行う予定です。併せてドローンを用いた上空からの観測も計画しています。協力いただいた安武様からは、「作物の育成は見ただけだと他のものと違いがわからなかったがデータを見ると成果が出ていることが分かった。スイーツコーンは大きく、甘くなれば商品価値が上がり、さらに育成も早まれば助かります。」とのコメントをいただきました。研究室では引き続き農作物種子へのプラズマ照射による実証実験を安武園芸様と協働で進めていきます。スイーツコーンの発芽率の向上と突然変異によるシクラメンの新しい花色の誕生に関係者の期待が寄せられています。
成果報告会の様子。左手前から(有)安武園芸の安武昇社長、古賀市農林振興課職員、右手前から北﨑訓助教、研究室修士2年生、社会連携室。
定点観測装置により撮影したスイーツコーン育成のタイムラプスを確認
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