社会環境学科の上杉研究室では、古賀市と本学との連携事業の一環として、古賀市経営企画課と協働で、2019年度より公共交通の利用促進を目的とした“モビリティ・マネジメント”と呼ばれる交通施策の実施に取り組んでいます。具体的には、生活スタイルに合わせたバス利用プランの提示という働きかけ(コミュニケーション)によって市民のバス利用促進を図るという取組で、今年度は研究室の2年生5名が4年生から引き継いで効果の検証まで行いました。検証の結果、公共交通そのものの利便性の低さもあり、古賀市内のバス利用の増加という具体的な行動には繋がりにくかった一方で、健康や環境に対する市民の意識には改善が見られました。また、一連のコミュニケーションを通じて、市民からは公共交通に関する意見やバス利用プランへの肯定的な評価が寄せられ、公共交通利用促進に向けた潜在的ポテンシャルの高さが明らかになりました。
活動を通じて、学生達は結果を纏めるだけでなく、古賀市の「地域公共交通網形成計画」の策定へ向けた市民イベント「スタートアップフォーラム」や、環境をテーマとした長崎大学・熊本県立大学との「第6回環境フォーラム」のポスターセッションに参加して、多様な視点から公共交通の課題とその解決策について考える機会を持ちました。地理学・都市計画学・空間情報学が融合した学びを、地方自治体との協働で現実の課題解決に活かしている上杉研究室。学外の様々な立場の方々との直接対話が、学生のより深い学びに繋がっています。
キックオフフォーラム参加学生の声
地域の方々は公共交通について思いの他熱心に考えられていましたが、自分はバスに乗る機会が少ないこともあり良い提案ができませんでした。今は学生でなんとかなっていますが、社会に出た時このような課題を中心的に考える年代でもあるので、視野を広げ解決に貢献したいと思いました。
古賀市の市長のお話を直接聞くことができて良かったです。市民の意見を100%聞くことは不可能であること、古賀市の交通網の改善は難しいと思いました。
古賀市の地域の方からお話を聞くのは貴重な機会に参加で、お話を聞くことによって地域の方々がどんな事を思われているのかを直接知ることができてとても勉強になりました。
キックオフフォーラムでは事業者・有識者によるディスカッションの後、市民参加のグループワークに参加
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