Quantcast
Channel: 新着情報|福岡工業大学
Viewing all articles
Browse latest Browse all 2030

[知能機械工学専攻]公益財団法人 三井金型振興財団奨学金助成に5名採用されました

$
0
0
知能機械工学専攻 修士課程1年の5名が、公益財団法人三井金型振興財団の奨学金助成に採用されました。将来の技術者として指導的役割を担おうとする有望な人材を育成することを目的として助成されるもので狭き門となっています。
研究テーマ 「非平衡蒸発を伴ないながら並進運動する気泡のキャビテーション初生解析」
「キャビテーション初生」とは、液体中で蒸発を伴いながら気泡核が生成し、周囲の液圧の低下によりこれが成長する過程のことである。その後、液圧の回復(上昇)により気泡は崩壊し、崩壊の際には気泡内部は超高温・超高圧の極限状態になるとともに、気泡壁近傍には衝撃的高圧が発生する。この衝撃的高圧により、ポンプやプロペラなどの流体機械における羽根車は損傷し、騒音、振動、破損が引き起こされ、流体機械の性能低下につながる。本研究では、非平衡蒸発を考慮し、気泡が並進運動する場合の気泡の膨張収縮運動の解析を行い、キャビテーション初生や発生メカニズムを明らかにする。
研究テーマ 「溶存酸素の飽和率を調整可能な高濃度溶存酸素水・マイクロバブル水生成装置の開発と性能調査」
マイクロバブル(以下MB)は一般に気泡サイズが1~100μmの微細な気泡のことである。空気泡と水だけから構成されたMB水に関する技術はクリーンな技術であり、今世紀に入る頃から様々な分野で良好な成果を生み出してきた日本発の技術であるが、 MBがもたらす影響についての客観的なデータはまだ乏しく、したがってその効果のメカニズムも不明なままである。一方、微細気泡は存在しないが水に高濃度の酸素が溶解している高濃度溶存酸素水(以下HDO水)もある。本研究では、MB水とHDO水を明確に区別して対比させながら調査を行うことができるよう、これらを一台の装置で作り分け、かつMB水とHDO水の水に溶け込んでいる酸素濃度をコントロールできる生成装置を開発し、その性能を調査する。
研究テーマ 「空気圧制御を用いた超精密工作機械の高機能化」
超精密工作機械の鉛直方向の動作方式として工具を取付けたステージ部分を空気で浮かし、そこからリニアモータで駆動させる方式がある。この方式を用いることでモータの消費電力低減、位置決め精度向上が期待される。しかし、移動速度を上昇させると重力補償として使用している空気の圧力が変動することにより、ステージの重量が全てキャンセルされずモータの負荷増大や位置決め精度低下を招く。これを改善するために特性の異なる二つの圧力制御器を併用した新たな圧力制御システムを考案し、圧力変動の抑制に成功した。提案方式を用いることによって、加工時間の短縮、さらなる位置精度の向上が見込まれる。
研究テーマ 「YAG:Ce蛍光体を用いた液状PDMS中レーザーアブレーション現象の超高速撮影」
液中レーザーアブレーションはナノ粒子生成法の1つであり、液中の試料表面にレーザーを集光照射することで純度の高いナノ粒子を生成する。PDMSという素材は熱硬化性を持っているシリコーンゴムである。液状PDMS中でのレーザーアブレーションでは試料表面にバブルが生成され、長時間保持されることが明らかになっている。シャドウグラフ観察ではバブルの挙動を観察できたが粒子自体を観察することができなかった。そこで、蛍光試料であるYAG:Ceを用いて粒子を発光させてカメラで撮影する方法を考案した。その結果、粒子がバブル表面に付着していることが明らかになった。今後はこの手法を応用して粒子生成過程を明らかにしていくことを目標としている。
研究テーマ 「超音速で飛行する噴霧液滴の分裂過程の解明」
出力が高く耐久性に優れるディーゼルエンジンだが、さらなる高効率化、環境負荷低減といった課題にも直面している。ディーゼルエンジンにおいて、インジェクタからエンジン内部に直接噴射された燃料は噴霧を形成し、燃焼する。本研究では、研究室で独自開発したレーザー2焦点流速計を用いることで、これまで計測が極めて難しいとされてきた、燃料噴霧内部の個々の液滴の計測結果から液滴の分裂過程を評価し、より予測精度の高い数値シミュレーションの噴霧モデルの構築を目指している。これにより、ディーゼルエンジンの燃費向上や大気汚染物質の排出低減、次世代ディーゼルエンジンの開発などへの貢献が期待できる。

ダウンロード

PDFでのダウンロード

過去のキャンパスメール

お問い合わせ

福岡工業大学 広報課
TEL:092-606-0607(直通)
広報課お問合せフォーム


Viewing all articles
Browse latest Browse all 2030

Trending Articles