【特許番号】第7204211号 【登録日】2023年1月5日
【発明の名称】バッチ式マイクロバブル液生成装置および生成方法
【発明者】江頭竜、板野偉裕、吉村悠汰、土居ノ内遼
従来技術の課題・問題点
従来のマイクロバブル発生装置では、圧力調整弁を開けて吐出管から水を出し、加圧タンク内の圧力が下がると、ポンプ付属の圧力スイッチによりポンプが作動し、ポンプ作動により吸込管から水を吸い込むと同時に、通気管を通して空気がマイクロバブル発生ノズルに導入され、自動的にマイクロバブルとして装置内に供給される。また、加圧タンク上部に空気が溜まり、水位が低下すると定水位弁が作動し、余剰分は加圧タンク外へ排出され、水位が一定に保たれる。
このように、従来のマイクロバブル発生装置は、連続運転を前提としたものであり、水の流量や加圧タンク内の圧力を自動制御する。そのため、装置構成が複雑となっており、高価である。
本発明の効果・特長
本発明では、簡単な装置構成により安価で手軽にマイクロバブル液を得ることが可能なバッチ式マイクロバブル液生成装置および生成方法を提供することができる。
①溶解タンク内の気体を、排気バルブを開いて排気しつつ、給液口から溶解タンク内に液体を供給し、排気バルブを閉じ、給気バルブを通じてエアーストーンを通過させた気体を溶解タンク内に供給し、溶解タンク内の気体溶解液を排液バルブから排出する構成により、低い圧力でマイクロバブル液を得ることができるため、加圧給水ポンプやコンプレッサ等が不要であり、高価な機器を使用することなく、一般家庭でも安価かつ手軽にマイクロバブル液を得ることができる。
②溶解タンク内の気体溶解液を、エアーストーンを通じて排出する構成により、気泡の径がより小さなマイクロバブル液を得ることができる。
本発明の概要
本発明のバッチ式マイクロバブル液生成方法は、液体中に気体を溶解させる溶解タンクであり、液体を供給する給液口と、液体に溶解させる気体を供給する給気バルブと、溶解タンク内の気体を排気する排気バルブと、給気バルブを通じて溶解タンク内に供給される気体を通過させるエアーストーンとを有する溶解タンク内の気体を、排気バルブを開いて排気しつつ、給液口から溶解タンク内に液体を供給すること、排気バルブを閉じ、給気バルブを通じてエアーストーンを通過させた気体を溶解タンク内に供給すること、溶解タンク内の気体溶解液を排液バルブから排出することを含むことを特徴とする。
この発明によれば、溶解タンク内の気体を、排気バルブを開いて排気しつつ、給液口から溶解タンク内に液体を供給するため、液体に高い圧力を加えることなく溶解タンク内へ供給することができる。次に、排気バルブを閉じ、給気バルブを通じてエアーストーンを通過させた気体を溶解タンク内に供給する。このと、溶解タンク内に供給される気体はエアーストーンを通過することにより小さな気泡となって液体中に放出されるため、気液界面面積が大きくなっており、低い圧力で多くの気体が液体中に溶解するようになり、溶存気体濃度を上げることができる。そして、この溶解タンク内の気体溶解液を排液バルブから排出すると、圧力解放により気泡が析出し、マイクロバブル液を得ることができる。