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「物理化学インターカレッジセミナー兼日本油化学会界面科学部会九州地区講演会」で学生4名が受賞

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2022年12月17日本学にて開催された「令和4年度 物理化学インターカレッジセミナー兼日本油化学会界面科学部会九州地区講演会(主催:物理化学インターカレッジ 共催:公益財団法人日本油化学会、日本薬学会九州支部)」において、本学 修士課程生命環境化学専攻1年の学生2名が優秀口頭発表賞を、生命環境化学科4年の学生2名が優秀ポスター発表賞を受賞しました。

優秀口頭発表賞

修士課程生命環境化学専攻三田研究室・桑原研究室

発表題目『水溶液へのUV照射によるOHラジカル発生について』

ヌクレオチドはDNAやRNAを構成するため生命にとって必要な物質です。しかし、生命誕生前の原子地球環境でヌクレオチドがどのように合成されたか明らかではなく、ヌクレオチドの合成法について研究がされています。真空紫外線(VUV)水溶液中に照射された時に水分子から生じたOHラジカルが反応を引き起こしている可能性があります。本研究ではフェニルアラニン水溶液にUV照射をし、OH基が付加したチロシンの異性体とフェントン反応により生じたOHラジカルにより生成した異性体を比較しました。このように水溶液へのUV照射によりOHラジカルが発生することを検証したものです。

発表題目『白いきくらげ粉末を利用した油/水界面の安定化制御』

近年、界面活性剤の代わりに微粒子を添加して油と水を乳化するピッカリングエマルションが注目されています。これらは、従来の界面活性剤と同等もしくはそれ以上の乳化安定性を示しますが、食品分野での乳化安定の機序および安定化要因に関する科学的知見は未だ不足しています。本研究では、白いきくらげを粉末化した試料を、微粒子に用いました。白いきくらげ粉末が油/水の2層を乳化する現象を見出し、さらに加熱後、冷却することで乳化安定性が高まるデータを得ましたが、微粒子の大きさが乳化に影響する報告があることから、粉末の粒径の違いによる乳化特性を評価しました。

優秀ポスター賞

生命環境化学科桑原研究室・宮元研究室

発表題目『桑抽出物のマウスメラノーマ細胞のメラニン産生抑制評価』

桑の葉ならびに果実には、1-デオキシノジリマイシン(DNJ)やアントシアニンをはじめとするポリフェノール類が多く含まれ、血糖値上昇抑制作用、抗酸化、抗糖化など健康機能性が多数報告されており、機能性食品の素材として注目されています。一方、桑の化粧品素材としての基礎的研究についてはあまり行なわれていません。本研究では、化粧品の新規素材探索を目的とし、桑の実と桑の葉の抽出物が美白剤の評価を行なう上で重要なパラメーターであるメラニン産生抑制効果について調べました。

発表題目『単分散チタニアナノシート/Ru(bpy)32+積層カラムナノファイバー』

無機ナノシートは一般に無機層状化合物を剥離して得られており、大きさは不揃いです。そのためナノシートの大きさをパラメータとした物性検討や、ナノシート集合構造の精密制御による触媒活性最適化などは不可能でした。そこで宮元研では、ボトムアップ法によって合成可能な大きさの揃った単分散ナノシートの検討を進め、これが特異な一次元の積層カラムナノファイバーを形成することなどを見出してきました。本研究では単分散チタニアナノシートに光増感色素であるRu(bpy)₃²⁺を導入して可視光応答光触媒性を付与し、またナノファイバーを安定化することに成功しました。

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福岡工業大学 広報課
TEL:092-606-0607(直通)
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