公益社団法人精密工学会九州支部・中国四国支部 2022年度「久留米地方講演会」において「ベストプレゼンテーション賞」受賞
2022年12月3日(土)久留米市の久留米工業大学にて開催された公益社団法人精密工学会九州支部・中国四国支部「久留米地方講演会」において、修士課程知能機械工学専攻2年仙波研究室の学生が「ベストプレゼンテーション賞」を受賞しました。
受賞タイトルは「無酸素銅の極微小切削時に生じる加工ひずみ」で、純銅の超精密切削加工に関する研究について発表したものです。
受賞タイトルは「無酸素銅の極微小切削時に生じる加工ひずみ」で、純銅の超精密切削加工に関する研究について発表したものです。
「無酸素銅の極微小切削時に生じる加工ひずみ」
ナノ多結晶ダイヤモンド製のノーズRバイトに対して酸素プラズマを用いたドライエッチングを行い、刃先の丸み半径を0.5 nm以下に成形しました。その上で、無酸素銅に対する超精密切削を行い,刃先の丸み半径を減らせば原子が滑った領域の面積が減少し、切込み深さを減らせば切削比が1に近づく可能性があることを示すための実験を行いました。
切込み深さを変え正面切削を行った加工面のKAMmap画像、r 0.3 nm, f 5 μm/rev
(切込み深さが1 nm以下の(d)の画像は、(a)の画像と似ており結晶方位の乱れがほとんどありません。)
(切込み深さが1 nm以下の(d)の画像は、(a)の画像と似ており結晶方位の乱れがほとんどありません。)
刃先の丸み半径が0.3 nmのノーズRバイトを用いた上で切込み深さの最大値が1 nm以下と思われる条件で極微小切削を行うと、切削比が1に近づくだけでなく、加工変質層のない加工面を作れることが明らかになりました。