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生命の起源を探る。国際宇宙ステーションで「たんぽぽ」プロジェクトに取り組んでいます

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工学部生命環境化学科三田教授

アストロバイオロジー実験「たんぽぽ」は、我が国のアストロバイオロジー研究者が集まり実施している宇宙実験です。生物の宇宙空間での移動の可能性や、最初の生命が生まれるために必要な有機物の宇宙における安定性や変化を探るために、国際宇宙ステーション・日本実験棟「きぼう」の曝露部を利用して行われています。 2015年より国内外の多数の研究者が参加しているこの実験に、本学生命環境化学科 三田肇教授は「たんぽぽ」から参加し、「たんぽぽ3」「たんぽぽ4」「たんぽぽ5」では研究代表者を務めています。
「たんぽぽ3」は2021年10月より2022年1月までの440日間、コケの胞子やシアノバクテリアなど様々な試料を宇宙で曝露し、SpaceX CRS-24号機で地球に帰還してJAXAより試料の返還を受けました。ここでは、人類が火星などの地球外に進出した時のための基礎データの採取を主に目的としています。現在、帰還試料の解析をいくつかの研究機関に分かれて進めています。「たんぽぽ4」は、2022年2月にCygnus NG-17号機で打ち上げられ、現在 アミノ酸やペプチドなどが宇宙空間で曝露されています。ここでは、宇宙環境でのペプチド合成反応などを調べることにしており、2023年1月に宇宙ステーションを出発し地球に戻る予定となっています。また、「たんぽぽ5」には福工大の大学院生が準備に大きな貢献をした試料も含まれており、2023年1月頃にSpaceX CRS-27号機で打ち上げられ春から、宇宙曝露が始まる予定です。
有機物の分析を担当している三田教授の今後の研究成果が期待されます。
地球に帰還した「たんぽぽ3」曝露パネル
20個の曝露ユニットの中にいろいろなサンプルを入れて暴露しました。小さな孔が見える曝露ユニットには、それぞれに条件を変えたサンプルが詰められています。
現在宇宙暴露中の「たんぽぽ4」曝露パネル
きぼう曝露部のインターフェースの変更に伴い1回で曝露できる曝露ユニットが7個になりました。なお、「たんぽぽ4」は、SpaceBD社の商業利用プログラム「スペースデリバリープロジェクト」を利用しています。

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福岡工業大学 広報課
TEL:092-606-0607(直通)
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