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[生命環境化学科]久保裕也准教授ニオブおよびタンタルの液化処理方法に関する技術発明が特許権を取得

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【特許番号】第6910690号  【登録日】令和3年7月9日
【発明の名称】ニオブ、及びタンタルの液化処理方法
工学部生命環境化学科久保裕也准教授が発明し、特許出願した「ニオブ、及びタンタルの液化処理方法」に関する技術発明が特許権を取得しました。

<本特許発明の要約>

近年、ニオブやタンタルは、電子材料として様々な用途に利用されています。例えば、タンタルから形成されたアノード電極を備えた固体電解コンデンサは、小型でありながらも大容量であるため、携帯電話やパソコン等の部品として急速に普及しています。また、タンタルと同族元素であるニオブの主たる用途は鉄鋼添加剤で、自動車外板パネル、自動車排気系部品、建築土木構造材、ラインパイプ、圧力容器用鋼板等に用いられています。
この2つの金属は鉱石中に共存しており、その分離方法が難しいことが知られています。鉱石からニオブとタンタルを回収して酸化ニオブ、及び酸化タンタルを製造する方法としては、一般的にフッ化水素酸を用いた液化処理方法が提案されていますが、フッ化水素酸は、接触することにより患部を著しく腐食させ、最悪の場合には死亡事故につながる危険性がある毒物として指定されています。また、フッ化水素酸の原材料となる蛍石(CaF2)は我が国では産出できず、他国から蛍石、またはその一次加工品を輸入しているのが現状です。しかし、近年においては各国の資源の囲い込みにより、特に高純度品は価格が高騰し、質や量を安定的に確保することが困難な状況となっています。
そこで、久保研究室ではフッ化水素酸を用いないニオブ・タンタル鉱石の溶解法を発明しました。具板的には、①ニオブ・タンタルを含む粉末状物質にアンモニウム塩を混合し、②加熱、③溶融体を生成する。④固化した溶融体を所定量の溶媒で溶解して懸濁液を生成する。⑤前記懸濁液を沈殿物と液体物に固液分離する。⑥前記沈殿物を酸溶液との反応により溶解する。という方法です。

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