視覚に障がいを持つ児童6人がロボットプログラミングを体験しました
情報技術を社会常識にすることを目的にプログラミング教材を研究している情報システム工学科木室研究室では、10年前から特別支援学校や科学イベントなどで視覚障がいのある児童や生徒を対象にプログラミング教室を開催しています。
特別支援学校(松本校長)にて小学1年生から6年生の全盲や弱視の児童6人を対象に、約1時間のプログラミング体験授業を実施しました。
児童は車型ロボットを手で触って確認し、実際にボタンを押して基本的な動かし方を学びました。その後、それぞれの児童が頭でイメージした動作を試行錯誤しながらプログラムし、処理を実行。子どもたちは自分でプログラムして動くロボットを手で触って確認し、イメージ通り動かずに「あれ?なんで?」と何度も挑戦し、うまく動いたときは達成感を得て楽しみながらプログラミングを学んでいました。命令を入力して実際にロボットが動いた時に、「すごい、動いた!」と驚きや喜びの様子をうかがうことができました。
情報システム工学科木室研究室と情報工学科家永准教授共同開発の教材
数字ボタンのボードを搭載しており、ボタンを押すだけでロボットやドローンの動作をプログラムすることができ、ロボットを走らせたり、ドローンを飛ばしたり、また音を鳴らしたりすることが可能です。ボタンは電話機と同じ配列になっていて、中心の5のボタンには触って分かるように突起があり、視覚に障がいを持った人もそうでない人も利用可能なプログラミング教材になっています。
ドローンロボットを使った授業では、まず福岡視覚特別支援学校の吉田教諭がドローン操縦を実演。児童の興味をかき立てた後、児童はドローンを手で触ってプロペラや胴体などの構造を確認。
その後、自ら操縦するドローンの風や音でドローンの動きを体感しました。車型の前後左右に加えて上昇、下降が加わるためプログラミングの難易度が上がりますが、ドローン自体に触ることが初めての児童が多く、全員興味津々に楽しく操作していました。
授業を終えた児童からは「いろんな動きがわかった。プログラミングのやり方が良く分かった。」、「動きが面白く、わかりやすかった。」という感想や「ドローンは音がたくさんあってびっくりした」といった声を聞くことができました。学生からは「子どもたちが楽しそうに授業を受けていて良かった」という感想や「車型は触れるので教えやすかったが、ドローンは飛行中触ることができない為教えるのが難しかった」という課題がでました。木室研究室では今後もより分かりやすい教材となるようロボット教材の開発、改善を進めていきます。
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