電子情報工学科の片山研究室が研究に携わり、株式会社イノバステラ(山梨県甲府市)、豊橋技術科学大学など日米の6機関が協力したチームで開発したハードディスクドライブの記録密度を10倍にすることができる「熱アシスト磁気記録方式」(HAMR)を実現するナノヒーター®について、その研究成果が認められ文部科学省ナノテクノロジープラットフォーム令和2年度「秀でた利用成果」最優秀賞に選定されました。世界では2030年には40億個を超えるHDD用ヘッドの需要が見込まれ、そのほとんどはHAMR方式と予想されています。また、ナノヒーター®は全く新しい微細光熱源としてバイオ・ライフサイエンスや創薬補助、微細加工などの分野への応用が検討されており、新しいマーケットの創造に寄与する可能性も注目されています。
【研究の内容】
現代のデジタル化社会では電子情報が急速に増大し、現行の消費電力のままハードディスクの記録密度を大幅に向上させる技術開発の重要性が益々高まっています。記録密度を大幅に向上させる方式として、「熱アシスト磁気記録方式」があり、この方式では直径10nm程度の領域を局所的に加熱して磁気記録を行う必要があります。今回、研究チームはGaAs基板を微細加工した微小光熱源素子を開発し、部品数が少ない形状で、加熱領域を10nm程度に絞れる熱源が初めて実現されました。片山研究室はこの動作のシミュレーション分析を行ないました。
ダウンロード
お問合せ
福岡工業大学 広報課
TEL:092-606-0607(直通)
広報課お問合せフォーム