本学大学院 生命環境化学専攻1年生が、今月(12月)7日~8日に開かれた、物理化学インターカレッジセミナー兼「日本油化学会界面科学部会九州地区講演会」で優秀口頭発表賞を受賞しました。
九州地区の油化学、コロイド、界面科学分野の研究室を中心に、毎年1回開かれるセミナー兼研究発表会で、講演者10名の中から見事優秀口頭発表賞に選ばれました。
受賞研究テーマは「化粧品原料としてのサバ表皮粘液成分の機能性評価」です。
この研究では佐賀県の唐津市で養殖されるサバの表皮のぬめり、粘液についてアミノ酸分析や抗酸化、抗糖化作用の機能性評価を行っています。今回の発表で、UHPLCによるアミノ酸分析によって養殖サバの低分子分画においては、抗酸化機構に関わると予想されるアミノ酸の一種、メチオニンが天然サバの約23倍含まれていることを明らかにしました。
また、抗糖化作用についても効果があることを明らかにしました。こうした結果から、養殖サバ表皮の粘液が乾燥やかゆみの改善につながる可能性が分かりました。この研究では最終的な目標として、養殖サバ表皮の粘液を化粧品の素材にすることを目指していて、今後も分析を進めていきます。
養殖サバを捌いて加工する人たちの間で、手の乾燥やかゆみなどのアトピー様の症状が改善したという報告を受けて、サバの「ぬめり」に症状を改善する有効成分が含まれている可能性があると考え、サバ表皮粘液の機能性を明らかにしていく事で、新たな可能性を見つけるべく、日々研究に没頭しています。
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