知能機械工学科 山岸研究室では、100μm以下の微細穴の加工を行うための放電加工用工具(ピーリング工具)の研究開発に取り組んでいます。
通常、金属に穴をあける工具は、使用頻度とともに先端部が摩耗していき、工具の取り換えなどが必要になります。山岸研究室が開発している「ピーリング工具」は、コア材に100μm 以下の微細な細線(材質:タングステン)を使用し、これを亜鉛めっきで被覆したものです。
ピーリング工具を被加工金属との間で放電させると、被覆部が除去されてコア材が露出し、それを穴加工に利用するというものです。コアが消耗しても再び放電により被覆部除去→コア露出→穴あけ加工と繰り返し使用が可能となります。
この微細穴加工は、燃料噴射ノズルの微細な穴加工などに応用が期待されます。
現在山岸研究室では、ピーリング工具による段付き微細穴の一括加工や、より微細な穴加工に挑戦、精度評価を繰り返し行っており、この度公益財団法人 三井金型財団の研究助成にも採択されました。
現在山岸研究室では、ピーリング工具による段付き微細穴の一括加工や、より微細な穴加工に挑戦、精度評価を繰り返し行っており、この度公益財団法人 三井金型財団の研究助成にも採択されました。
放電加工とは
電極と向かい合う金属との間に電圧をかけて火花を起こし、金属を溶融・除去する加工法である。火花を断続的に発生させて加工を進展させる。1パルスのみ火花を起こす現象は単発放電と呼ばれる。電気のエネルギーを利用する非接触加工法で、やわらかい金属電極で硬い金属材料を加工することができる。
山岸里枝准教授
- 工学部 知能機械工学科
- 工学研究科
修士課程 知能機械工学専攻
研究分野:生産工学、加工学
研究助成(公財)三井金型振興財団
研究種目名:微細放電加工用ピーリングエ具の作製とそれによる加工技術2019年度 助成
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