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生物はどこから来た?命の起源を探る宇宙空間での実験に取り組んでいます

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国際宇宙ステーションから「たんぽぽ4」が帰着へ

福岡工業大学は宇宙における生命の起源、進化、伝播、および未来を研究する学問“アストロバイオロジー”に取り組んでいます。
太古の昔、地球の生物はどうやって生まれたのか?その起源は他の星からやってきたもの?そもそも地球以外の宇宙に生命体がいる可能性はあるのか?こうした謎に挑むのは生命環境化学科の三田肇(みた・はじめ)教授。日本のアストロバイオロジー研究者が集まり、国際宇宙ステーション「きぼう」で実施されている宇宙実験「ポストたんぽぽ」プロジェクトで研究代表者を務めています。このたび、昨年(2022年)2月に打ち上げられた「たんぽぽ4」が国際宇宙ステーションを出発して今月(1月)に地球に戻りました。宇宙で生命の基となる物質が合成される可能性について調べるため、宇宙空間にアミノ酸やペプチドなどを暴露させる実験を行ってきた「たんぽぽ4」、宇宙環境で生物や有機化合物はどのように合成されるのか?手がかりが得られる可能性のあるプロジェクトで、帰還後に様々な分析が行われる予定です。今後の研究にご注目ください。

地球生命の起源に迫るアストロバイオロジー実験「たんぽぽ」プロジェクト

生物が宇宙空間で移動する可能性や、生命の源となる有機物の宇宙における安定性やその変化を探るために、国際宇宙ステーション・日本実験棟「きぼう」でサンプルを宇宙空間に暴露させて行われています。2015年より国内外の多数の研究者が参加しているこの実験に、本学生命環境化学科 三田肇教授は「たんぽぽ」から参加し、「たんぽぽ3」「たんぽぽ4」「たんぽぽ5」では研究代表者を務めています。

「たんぽぽ3」

2022年1月までの440日間、コケの胞子やシアノバクテリアなど様々な試料を宇宙で曝露し、地球に帰還しました。太陽系における生命の起源と移動可能性や、人類が火星などの地球外に進出した時のための基礎データの採取を主に目的とし、各研究機関が帰還試料の解析を進めています。

「たんぽぽ4」

2022年2月に打ち上げられ、アミノ酸やペプチドなどが宇宙空間で曝露され、今月(2023年1月)に宇宙ステーションを出発し地球に戻り、3月末頃に手元に戻る予定となっています。生命の源であるアミノ酸やペプチドの宇宙空間における安定性や変化を調べ、地球生物の根源につながる手がかりを探ります。有機物の分析を担当している三田教授の今後の研究成果が期待されています。

生命の源「アミノ酸」→たんぱく質は宇宙でもできるのか?

生物(例:人間)の体は約60%が水分、20%がタンパク質でできています。「タンパク質」はアミノ酸が結合して構成されており、つまり生物の源になる物質はアミノ酸です。これまでに隕石などの中から約100種のアミノ酸の検出が報告されています。「たんぽぽ4」プロジェクトではアミノ酸の薄膜を宇宙空間にさらし、持ち帰った試料を分析し、宇宙で紫外線などによりアミノ酸が結合したペプチドが生成できるかを調べます。宇宙でペプチドが生成できれば、さらに宇宙でタンパク質まで進化できる可能性が広がります。生命の起源に関する新知見を得ることを目指しています。
宇宙史・地球史の時間スケールで生物活動と環境の関わりの解明に関する研究特に、生命の起源の解明、タンパク質・酵素の起源、極限環境における有機物の動態・生態系の解析を進めています。また、バイオポリマーの利用など生物工学に関する研究も行っています。
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取材のお申込み・本件発信部署

福岡工業大学 広報課(担当:池田)
TEL:092-606-0607

取材のご依頼は下記申込書(PDF)をご記入のうえ、
FAX(092-606-7357)またはメール(kouhou@fit.ac.jp)にて本学広報課にご送信ください。


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