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[生命環境化学科]宮元展義准教授無機ナノシートーポリマー複合体に関する技術発明が特許権を取得

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【特許番号】第6986755号  【登録日】令和3年12月2日
【発明の名称】無機ナノシートーポリマー複合体の製造方法、及び無機ナノシート
工学部生命環境化学科の宮元展義准教授、古川聡起さん、大背戸豊さんが発明し、特許出願した「無機ナノシート-ポリマー複合体の製造方法、及び無機ナノシート-ポリマー複合体」に関する技術発明が特許権を取得しました。

<本特許発明の要約>

近年、無機/高分子ナノ複合材料について、当該材料の機械的特性、弾性率、ガスバリア性等の各種特性を向上させる観点から研究が進められています。これまでの研究の中で、高アスペクト比を有する無機ナノシートと親水性高分子ゲル(ハイドロゲル)とを複合化させることで、無機ナノシートの液晶構造を高分子ハイドロゲル中に固定化させることができ、機械的強度が向上すると共に異方的な性質が発現することが報告されているものの、親水性高分子ゲルは溶媒を必要とし、また、空気中で当該溶媒が蒸発することから、親水性高分子ゲルを用いることができる環境は限定されています。また、親水性の無機ナノシートとエラストマー等の疎水性の高分子とを複合化すること、すなわち、無機ナノシートと高分子自体とを複合化する場合において、無機ナノシートの分散性を高くすると共に無機ナノシートの配向を高く制御することは、従来の有機化層状粘土鉱物の利用、混練による複合等による手法では実現できません。

本発明は、水系溶媒中に無機ナノシートを分散させ、無機ナノシート分散液を調製する無機ナノシート分散液調製工程と、無機ナノシート分散液に、第1の重合性モノマーと、架橋剤と、第1の重合開始剤とを含有させ、第1の重合性モノマーを重合させることで架橋点を有する第1ネットワークゲルを合成し、無機ナノシートを第1ネットワークゲル内に含有させる第1ネットワークゲル合成工程と、第2の重合性モノマーと、架橋剤と、第2の重合開始剤とを前記第1ネットワークゲルに含有させ、第2の重合性モノマーを重合させることで第2ネットワークを合成し、無機ナノシート、第1ネットワークゲル、及び第2ネットワークを含むダブルネットワークポリマーを合成するダブルネットワークポリマー合成工程とを備える無機ナノシート-ポリマー複合体の製造方法を提供することができます。

また、無機ナノシート分散液調製工程が、液晶相を形成する粒径範囲内の粒径を有する無機ナノシートを、液晶相を形成する濃度範囲内の濃度で分散させて無機ナノシート分散液を調製することが好ましく、第1ネットワークゲルが、液晶相の無機ナノシートを含有し、無機ナノシートが液晶相の状態であり、ダブルネットワークポリマーが、第1ネットワークゲルと第2ネットワークとを含み、第1ネットワークゲル及び第2ネットワーク内で無機ナノシートの液晶相が維持されていることが好ましいです。これにより、無機ナノシートの分散性が高く、かつ、配向が高く制御された状態の無機ナノシートを含む、無機ナノシート-ポリマー複合体を提供することができます。

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TEL:092-606-0607(直通)
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